チェバプチチ

チェバプチチ

かつてバルカン半島には、南スラブ人が居住する地域(ブルガリアを除く)を単一国家として統一する、ユーゴスラビアという国がありました。この地域の食文化に大きな影響を与えた要因の1つがオスマントルコの侵攻と支配であり、その影響か、今もバルカン半島にはひき肉を使う料理が目立って存在しています。チェバプチチ/チェバピはそんなバルカン半島の国々に根付く、棒状に成形して焼いたひき肉料理です。複数の種類の肉を混ぜて調理するのと、トルコやハンガリーに近い地域柄か、パプリカパウダーをたっぷり入れる味わいが、日本でいつも食べるハンバーグや肉団子とは違う味わいを出していて、美味しいです。

材料

2~3人分):

玉ねぎ
1/2個
にんにく
1かけ
サラダ油
小1
ひき肉(※1)
400g
小2/3
パプリカパウダー
小1
カイエンペッパー
少々
こしょう
少々
ナツメグパウダー
あれば少々
サラダ油
大1
  • ※1:牛肉、豚肉、羊肉のひき肉のうち2種類を混ぜて使います。セルビアやクロアチアでは牛や豚、マケドニアやボスニアヘルツェゴビナでは牛や羊といったように、イスラム教徒は豚肉を忌避する地域の差異があります。

調理時間

:30 分(冷蔵庫で寝かす時間を除く)

作り方

  1. 玉ねぎとにんにくをみじん切りにしてフライパンに入れ、サラダ油少々で炒め、しんなりして火が十分に通ったら火を消して冷ます。
  2. ボウルにひき肉、炒めた玉ねぎとにんにく、塩、パプリカパウダー、カイエンペッパー、こしょう、ナツメグパウダーを入れて、手で丹念に練るようによく混ぜる。
  3. 冷蔵庫に入れて1時間~1晩寝かせる。
  4. 生クリームの絞り袋の先を直径2~2.5cmになるように調整する。生地を入れ、牛乳パックを開いた中の面など、ひき肉がくっつきにくいものの上に絞り出し、7~9cmほどの長さに切る。
  5. フライパンにサラダ油を入れて加熱し、中まで火が通るように焼く。
  6. ひとつ切り分けてみて中まで火が通っていれば出来上がり。
  7. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • ベーキングパウダーを少々加えるレシピもあります。
  • 卵を加えるレシピもあります。
  • 棒状に成形するときの細さや長さによりますが、12~16個くらいは作れると思います。
  • 上の2つの写真を見比べると分かるように、肉を焼いたとき、長さが短くなり、太さが増します。もっと細長いものを作りたい場合は、もっと細くもっと長く成形する必要があります。
  • 写真は生クリームを買う時に容器にときどき付属している生クリーム絞り袋です。ない場合は、ジップロックのような丈夫なビニールの袋の角を切り落とすとよいです。
  • 付け合わせの定番は、生玉ねぎ、円盤状パン、クロテッドクリーム(カイマック)、赤ピーマンペースト(アイバル)などです。

<棒状に成形する方法>

チェバプチチ

Tips about cuisine

  • 「チェバプチチ」のセルビア語(セルビアの公用語)、モンテネグロ語(モンテネグロの公用語)、マケドニア語(マケドニアの公用語)における綴りは「Ћевапчићи」。
  • 「Ћевап」(チェバプ)はトルコ料理のケバプ(日本語でケバブ)に由来し、「чићи」(チチ)は小さいものや可愛らしいものを表すときなどに用いられる接尾語である。
本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
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