タロ
-
国
:バヌアツ料理
-
現地表記
:Taro(ビシュラマ語、英語、フランス語)
-
概要
:ゆでたタロ芋とチンゲンサイ入りココナッツミルクソース
私の大好きな国の1つにバヌアツがあります。国というのは首都にいればある程度の食材は手に入り、その分ある程度その国の文化が薄れて見えてしまうのですが、バヌアツの離島の島々には、今も強烈な土着文化を残しているところがあります。そういったバヌアツの1つであるタンナ島に、私はこだわって、2度訪れました。ガイドブックに載っていない村に行きたくて、でも行きたい村の名前だけ知っていて、そして幸運にも「酋長友人」としてたどりついた私は、3泊4日という短い日数でしたが、村のみなさんと同じものを食べたいとお願いして、みんなと同じものを食べて、村で心から楽しく過ごしました。バヌアツはメラネシア人の国です。ポリネシアの国と同様にイモ類は主食として重要で、調理はココナッツミルクに支えられている一面があります。南の島で「カベチ」と言うと、チンゲンサイかしろ菜のような葉野菜を指します(日本人がカベチと聞くとキャベツを連想することでしょうけれどキャベツのような結球野菜ではない)。これは、バヌアツの村でよく食べた、タロ(タロイモ)に、カベチを刻んでココナッツミルクで軽く煮たものをソースのようにかけて、いただく料理です。外国でタロと呼ぶイモは日本ではサトイモなので、京芋やセレベスのような大きな品種を使うと、とても似た味わいに作れます。
材料
(4人分):
- 京芋かセレベス(※1)
- 大きなもの1つ
- チンゲンサイ(※2)
- 1わ
- ココナッツミルク
- 1C
- 塩
- 小1/2
- ※1:里芋の仲間であれば、何でも代用できますが、直径の太い品種がバヌアツ現地のタロに似ています。
- ※2:あれば「しろ菜」という野菜のほうが、バヌアツ現地のカベチに近いです。
調理時間
:1 時間
作り方
:
- 京芋かセレベスを、皮がついたまま大きな鍋に入れて火にかけ、沸騰したら数分ゆで、その後は火を止めておく。
- 小鍋にココナッツミルクと塩を入れて、煮立たせてとろみをつける。
- チンゲンサイを1cm以下の粗いみじん切りにして、小鍋に入れて、しばらく煮てココナッツミルク味をなじませる。
- 味見をして、塩加減やココナッツミルクの濃さ調える。
- いもを鍋から取り出し、皮をむき、1.5cm幅に切り、皿に乗せる。
- チンゲンサイとココナッツミルクのソースを上からかけてできあがり。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- 里芋の類には、ときどきシュウ酸が強いものがあり、口に入れるとピリピリするものがあるので、しっかりとゆでる。この作り方ではゆでたあとも湯につけています。
- 京芋やセレベスがない場合は、普通のサトイモで作ってもよい。
- レシピや分量のないような料理なので、ココナッツミルクも塩も目分量で構いません。
Tips about cuisine
- タロのビシュラマ語(バヌアツの公用語)での綴りは「Taro」。同じくバヌアツの他の公用語である英語やフランス語でも「Taro」と綴る。
- タロはタロイモのこと。タロイモには世界にいろいろな品種があり、そのうちの1つは日本で里芋と呼ばれる。しかしタロイモは直径が8~10cm以上もある、太いイモである。
- バヌアツの主食は、現在は米、タロ(タロイモ)、イエム(ヤムイモ)があり、米とタロが張っている印象があるが、バヌアツに米が導入されてからまだ80年ほどしか経っていないため、伝統的な主食と言えばタロ、と言って良い。
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