牛娃(ニューワ)

東チベットを周遊して旅していたとき、チベット仏教の聖地の街で素晴らしく美味しい料理に出会いました。チベット料理と言えばツァンパ(ハダカムギを製粉して作る麦焦がし)とバター茶ですが、泊まった宿で、ツァンパをバター茶で溶いてしいたけに乗せた料理を頂くことができたのです。料理の由来はヤク飼いが草原のきのこを採り、携行していた手持ちのツァンパ、バター、ミルクティーを乗せてきのこを美味しく焼いて食べたから。この料理名のチベット語名は「ザオーコンズィー」で「ヤク飼いの昼食」という意味ですが、チベット語と中国語の読み書きがともに堪能な現地の人は、中国の漢字表記では「牛娃」(ニューワ)と書くことを教えてくれました。ウシガエルという意味ですが、見た目でそう呼んでいるようです。
▼自宅で原木栽培のしいたけ。幼菌なので段違いに味が良い。

材料
(8個分):
- 生しいたけの幼菌(※1)
- 8個
- バター(※2)
- 大3
- はったい粉(※3)
- 大2.5
- ミルクティー(※4)
- 大1~2
- ※1:しいたけは直径約5 cm以内の傘が開き切っていないものを使います。下のコツ欄参照。
- ※2:バターは有塩バターを使っています。無塩バターでも可なのでその場合は少々塩を追加します。
- ※3:はったい粉はツァンパの粉に相当します。
- ※4:現地ではバター茶を携行しているのでミルクティーを作って使ります。例えば朝食のミルクティーを少し残しておくか市販品など。
調理時間
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作り方
:
- <オプション>ミルクティーがない場合は淹れておく。
- しいたけの柄(軸の部分)を付け根から切り落とし、水中で振り洗いしてひだの中の汚れを落とし、ひだを下にしてザルに上げておく。
- オーブンを200℃で余熱開始。
- しいたけを乗せる器(鉄皿、オーブンに入るサイズのスキレット、オーブン耐熱容器など)にバターのうち大さじ1杯分を入れ、直火またはオーブンで融かし、しいたけが乗る場所に塗りつける。
- しいたけを、ひだを上にして並べ、1個あたりにバター大さじ1/4杯ずつ乗せる。
- はったい粉のうち大さじ2杯を小皿に取り、ミルクティーを大さじ1~2杯くらい入れて湿らせてはったい粉ペーストを作る。
- しいたけバターの上にはったい粉ペーストを乗せ、残りのはったい粉(大さじ1/2杯)を茶漉しなどを使ってしいたけの上にふりかけ、オーブンで10分焼く。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- 名前の由来のように本当の本当はヤク飼いの農夫が草原に生えている野生きのこを使って作る料理ですが、現地の飲食店でもしいたけを使って提供しているので、ここでもしいたけで作っています。現地のきのこについては以下リンク先で解説しています。
- しいたけは傘が開ききっていない、いわゆる幼菌を使います。スーパーで売っている生しいたけは開いた成菌なので形や味の点で不適なので、原木栽培をしている人に幼菌の状態で譲ってもらうしかないです。それでも敢えてスーパーの市販品を使うなら「小さな成菌」(直径が小さな生しいたけ)を買い求めます。それもない場合の代用は普通の生しいたけです。
- バター、はったい粉、ミルクティー(または牛乳)はしいたけのサイズやしいたけへの乗せ方によって変わるので、多めを用意しておきます。
- はったい粉をミルクティー(または牛乳)で溶かずに粉のまましいたけに乗せるレシピも多いです。しかし一度そうやって作ったのですが粉がぼそぼそとしてイマイチな出来だったので、チベット現地の飲食店で教えていただいた作り方と同じように、はったい粉を湿らせてから乗せています。はったい粉とミルクティーが合わさるとこれだけでも食事になるくらい美味しいのです。
- 切り落としたしいたけの柄(つか、軸の部分)はごく硬い部分を除けば美味しく食べられるので、後でほかの調理に使えます。
- しいたけがあまりに斜めになっていると調理中にバターが流れ出てしまうので、流れ出ないよう傾きを調整するのにしいたけの軸の切り落としを使えます。
Tips about cuisine
- 「牛娃」(ニューワ)のピンインは「Niú wá」。
- 「牛娃」(ニューワ)はウシガエルという意味をもつが、この料理はチベット語で「ザオーコンズィー」、意味は「牧童の昼食」や「ヤク追いの昼食」であり、見た目から比喩的にウシガエルと呼んでいるのだろう。
- 現地のチベット料理店のメニュー表には、比喩でなく初見の人(外からの観光客)に伝わる表現として、「高原菇烤糌粑」(ガオユェングーカオツァンパ;チベットきのこのツァンパ焼き)や「酥油烤磨菇」(スーユーカオモーグー;バター焼ききのこ)と書かれているのを確認している。
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