ショットブラーメッドリンゴンジルト
北欧の、フィンランドとスウェーデンの間に、オーランドという国があります。地図で見るとひたすら無数の点々々、島が海にちりばめられたかのような美しさ。しかしそこはスウェーデン人が住むのに国土はフィンランド領という、大国ロシアが関わってしまったために生じた複雑な土地でもあります。私は、そのオーランドからスウェーデン行きの船に乗りました。船の中で出会ったオーランド人おじさん家族とお話ししていたとき、「スウェーデンに行ったら、是非ショットブラー(肉団子)を食べてきなさい」と言われました。そしてスウェーデンに行ってみたら、その肉団子は、レストランでもキャンプ場でも家庭でも、様々なシーンでみんなが食べている、まさに国民食でした。土地がフィンランドになっても言語や心はスウェーデンを忘れない、そのおじさん家族が語っていたスウェーデン料理には、それはそれは人の心をひきつける美味しさがあったのでした。リンゴンジャム(リンゴジャムではない)をつけるのが一般的です。リンゴンジャムの甘酸っぱさが肉と至極良く合います!!
材料
(2~3人分):
- 玉ねぎ
- 1/2個
- サラダ油
- 小1
- 卵
- 小1個
- ひき肉(※1)
- 300g
- パン粉(※2)
- 大3
- 牛乳
- 大2
- 塩
- 小1/2
- こしょう
- 少々
- オールスパイス
- 小1/2
- ナツメグ
- 少々
- バター
- 大1
- サラダ油
- 適量(※3)
- リンゴンジャム(※4)
- 適量(※5)
- ※1:牛ひき肉と豚ひき肉が混ざった合い挽き肉を使うとよいです。
- ※2:パン粉にもいろいろサイズがありますが、サイズの細かいパン粉を使います。サイズが大きいパン粉の場合はすりばちでするなどして細かくします。
- ※3:フライパンの中で油の深さが2~3mmになる量のサラダ油を使います。よってフライパンのサイズによって使用量が変わります。
- ※4:コケモモのジャムです。
- ※5:肉にたっぷりつけると美味しいので多めに用意するとよいです。1人例えば大さじ3~4杯など。
調理時間
:1 時間
作り方
:
- 玉ねぎを細かいみじん切りにし、フライパンに入れ、サラダ油を入れ、しんなりとするまで炒め、冷ましておく。
- ボウルに卵を割り入れ、菜箸で混ぜ、溶き卵にする。
- 卵の入ったボウルに、ひき肉、パン粉、牛乳、塩、こしょう、オールスパイスパウダー、ナツメグパウダー、炒めた玉ねぎを入れ、滑らかになるまで手でよくこね、混ぜ、冷蔵庫に20分ほど入れて寝かせる。
- ミートボールがおよそ20個ほど入るフライパンにバターを入れ、油の深さが2~3mmくらいになるようにサラダ油を入れておく。
- ひき肉を、スプーンを使って大さじ1杯強を取り、水で濡れた手で丸めてバットかクッキングシートの上に置く。その都度手をぬらしてひき肉を丸め、ミートボールを作る(およそ20個作れます)
- フライパンを熱し、バターが溶けたらミートボールを入れ、フライパンをゆすりながら、フォーク等で転がしながら、ミートボール全体に焦げ色がつくように炒める。
- 1つ割って中まで火が通っていることを確認する。
- 器に盛り、リンゴンジャムをかけて出来上がり。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- 玉ねぎのみじん切りが粗い場合、ミートボールの表面からはみ出てしまうため、なめらかなミートボールが作りにくくなってしまうため、玉ねぎは細かいみじん切りにするとよいです。
- ミートボールのソースには、リンゴンのジャム(リンゴのジャムではない)、デミグラスソース、生クリームのソースなどがありますが、スウェーデンらしさを楽しむにはリンゴンジャムを推薦します。
- 付け合わせは、ビーツのピクルス、マッシュポテト、スパゲティー、ゆでじゃがなどがあります。
- ミートボールの大きさがまちまちになるのをなるべく防ぐために、ミートボールのタネを大さじですくうとよいです。
- ひき肉を1つ丸めるたびに手をぬらさないと、なめらかなミートボールが作れません。また、それでも何個かひき肉を丸めていると手に肉の脂がついてうまく丸めることができなくなってくるので、傍らにキッチンペーパーなどを置いて手の脂をぬぐい取るようにします。
Tips about cuisine
- 「ショットブラーメッドリンゴンジルト」のスウェーデン語(スウェーデンの公用語)の綴りは「Köttbullar med lingonsylt」。
- 「Kött」(ショット)は肉の意味。「bullar」(ブラー)は「bulle」(ブッレ)の不特定複数形で、「bulle」(ブッレ)は丸パンの意味。つまり、「Köttbullar」(ショットブラー)は「肉をまるめたもの」すなわち「肉団子」ないし「ミートボール」の意味になる。
- 「med」(メッド)は英語のwith、「Lingon」(リンゴン)はコケモモ、「Sylt」(ジルト)はジャム、よって「Köttbullar med lingonsylt」(ショットブラーメッドリンゴンジルト)は「肉団子のコケモモジャムがけ」のような意味になる。
- 「K」をシの音で発音することなど、「Köttbullar」の発音の検証については、以下のリンク先で解説しています。
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