シュクメルリ

  • ジョージア料理

  • 現地表記

    :შქმერული(グルジア語)

  • 概要

    :鶏肉のにんにくソース仕立て

シュクメルリ

シュクメルリはコーカサス山脈の南側の山麓に位置するジョージア(グルジア)が発祥と言われています。傷んだ鶏肉の匂いが気にならないよう、強くにんにくを利かせて作ったという説があります。この料理がすごいなと思うのは、まず材料がごくシンプルであること。要は、鶏肉を焼いて湯を入れて、たっぷりにんにくで旨味を強くつけたら完成というものです。このレシピはシュクメルリを生んだと言われるシュクメリ村の作り方を模した「茶色いバージョンのシュクメルリ」、すなわち本場の本家のシュクメルリです。日本では捌いた地鶏がそうそう手に入らないので、スーパーのパックの鶏肉でこれだけの焼き色を出す点で非常に苦労しましたが、より適した鶏肉が手に入る機会があれば、より現地の一皿に近づけるよう、また作り直したいと思います。

シュクメルリには「茶シュク」と「白シュク」の2つがある。本当のシュクメルリは茶色い料理です。

材料

2人分):

鶏肉(※1)
400 g
小3/4
バター
20 g
にんにく(※2)
6かけ(※2)
350 mL
  • ※1:鶏肉は骨付きを使います。写真はドラムスティック。1匹鶏が手に入ればベストです。
  • ※2:にんにくは中国産サイズで数えています。

調理時間

:1 時間

作り方

  1. 鶏肉をまな板に置き、骨の上に包丁を入れ、骨の上の肉を切り開いて、骨がむき出しになるようにする。
  2. 塩小さじ1/4をぱらぱらとふる。
  3. 鉄のフライパン(なければその他のフライパン)にバターを入れて加熱して融かし、鶏肉を、皮目が上になるように(皮がない部分がフライパンに接触するように)入れ、ときどきゆすりながら、焦がしつけるように、中~強火で15分間くらいソテーする。
  4. オーブンを200℃で予熱開始。鶏肉をフライパンごと、無理ならオーブン天板に鶏肉だけを移して、200℃のオーブンで20分ほど焼き、最後は最高温度で焼いて良い焼き色をつける。
  5. 鶏肉をオーブンで焼いている間に、にんにくの薄皮をむいてすり鉢に入れ、塩小さじ1/2を入れてすりこぎで叩き、丁寧に細かくクラッシュする。
  6. 鶏肉を取り出してまな板に置き、食べにくいほど大きい塊の部位があれば、ある程度食べやすいサイズに切る。
  7. (オーブン天板を使った場合は焼き汁をフライパンに戻す。)
  8. フライパンを熱し、肉汁を焦がしつけ、クラッシュしたにんにくを入れて火を通し、にんにくを潰したすり鉢に水100 mLを入れて、その水をフライパンに入れて煮立て、にんにくバターソースを作る。
  9. 切り分けた鶏肉をフライパンに戻し入れ、水250 mLを加えて強火で煮て、鶏肉の表面ににんにくバターソースを絡ませる。
  10. 好みの濃さになるまで強火で煮たてて、最後に味見をして塩加減などを好みに調えて出来上がり。
  11. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 茶色い色合いを出すために、鶏肉やバターを焦がしつけるように焼くので、焦げにくいテフロンのフライパンよりは鉄のフライパンを使うほうがいい色が出ます。
  • 茶色い色合いを出すために、鶏肉の血合いがあれば加え、包丁で軟骨が見えるまで肉を切り、よく焼きつけるといった点に気をつけます。
  • 消し炭状態になるような焦がし方や、苦みが出るような焦がし方はしません。
  • オーブンに入るスキレットなど、フライパン調理とオーブン調理が1つでまかなえるものがあると、美味しさをロスせずに調理することができます。
  • にんにくが多いとかなりにんにくが強い料理になりますが、少ないとにんにく味が弱くなります。現地でも結構な量を入れるのでレシピでは中国産サイズで6かけとしましたが、8かけのストロングバージョンでも美味しかったです。ただしにんにくがしっかり煮えていないと風味がきついので、にんにくを入れたあとは強火でしっかり煮立てます。
  • にんにくが苦手な場合は減らしてもよいですが、にんにくが利いていることがこの料理の特徴なので、減らしすぎないほうがシュクメルリの再現には合っていると思います。
  • もし茶色がうまく引き出せなかった場合、醤油を少しだけ加えると、味わいを損ねずに色を濃くすることができると思います。

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