レソト料理

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【基礎情報】

国名:レソト王国Kingdom of Lesotho、首都:マセル、ISO3166-1国コード:LS/LSO、独立国(1966年英国より)、公用語:ソト語、英語、通貨:ロチ

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【地図】

レソトは周囲をすべて南アフリカ共和国に囲まれた国です。

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◆空の王国、南部アフリカに典型的な黒人の料理。

標高1000m以下の国土をもたない国は、世界で唯一レソトしかないのだそうです。そんな、空に一番近いアフリカの王国は、全周を南アフリカ共和国に囲まれた小さな国。レソトに行ったら、首都マセルを離れ、アスファルトの道路を離れ、地元の人と混載のミニバスで地方の村へ行ってみるといい。ゴツゴツした岩がむきだしになる山を馬で進み、川や滝を見ながら、アフリカの屋根の上に腰かけて青い空を眺めるような旅をすると、いかにこの厳しい土地に人が住んできたかを理解できるでしょう。レソト料理は、アフリカ南部黒人の土着料理が山岳高地で適応した形態なのです。

レソト料理
アフリカ南部のBBQ文化はここにもある。鶏の足はアフリカでは珍しい。(撮影地マセル)

「レソト」は「ソト語を話す人」という意味ですが、現地で「レソト」と言っても通じず「リスートゥ」と言わないと通じない。さてなぜここに南アにぽっかり穴があくようにレソトという国があるのかというと、以前ここにあった部族国家は、オランダが南アを開拓して占領するとき英国に助けを求めたことで、保護国としてオランダから自治が認められたこと、そして白人支配の南アがときに黒人を国外追放する場所として使ったなどの歴史によります。でも、レソトの前身の国は低地を随分と失ってしまったため、領土は結果的にほとんどの場所が標高1800m以上という厳しい土地ばかりとなりました。

レソト人のことを、単数形でモソト、複数形でバソトと言います。彼らはアフリカ中部から南下したバントゥー族の1つであるとされています。言われてみれば、レソトの食事は、周辺のアフリカ黒人の料理と同じで、南アからアフリカーナーやインド系の影響を除いた料理や、地理的に近いボツワナやジンバブエの料理ととても似ています。特に料理名はボツワナ料理各種と似ている(あるいは同じ)ものが多数見出されます。

農耕にあまり適さない痩せた大地と寒い山岳気候ゆえ、農作物の確保には悪戦苦闘。レソトの人々は今も、寒い時期は毛布を羽織って道を歩きます。100年前なら動物の皮を羽織っていたのです。レソト料理にトウモロコシが目立つのも、トウモロコシが痩せた土でも寒冷地でも育つ作物だからでしょう。またレソトは南アによって政治的にも経済的にも実質支配されており、南アへ通勤あるいは出稼ぎに出る人が多い国です。そういった人々の動きもまた、南アならびに周辺国と同じ食文化をレソトにもたらしています。しかしレソト人は白人支配からの自立を守ってきた人々で、そういう地域の料理を旅して理解を深めることは、大変有意義です。
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主食 Staple

主食は、穀物の粉を練ったものです。パパ(トウモロコシの粉を練ったもの)は、マイスミル(粉にしたトウモロコシ)を湯で練って作る、粘り気が少なく口の中でほぐれる、イタリアのポレンタに似た食べ物です。そしてレソトでは、パパモロホ(青菜の炒め物)を1皿に盛り合わせて手でつかみあわせて食べます。この「パパ(穀物を練ったもの)&モロホ(青菜の炒め物)」は「パパモロホ」と呼ばれ、同様のものが、ボツワナでは「パパボホベ」、ジンバブエでは「サザムリオ」、タンザニアでは「ウガリムチーチャ」と名前を変えて呼ばれます。民族を越えて、アフリカの実に広域で共通して食べられているのです。

トウモロコシを粉にせず、粒を乾燥させた(あるいはそれを軽く砕いた)ものをサンプと言い、サンプを炊いて主食にすることもあります。
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料理名一覧 Food & Drink Glossary

【主食類】
  • サンプ・・・トウモロコシの粒を乾燥させたもの
  • パパ・・・トウモロコシの粉を練ったもの
    • パパモロホ・・・パパとモロホの盛り合わせ
  • マイスミル・・・粉にしたトウモロコシ
【おかず】
  • モロホ・・・青菜の炒め煮

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