イネクサアギギ

  • 北マリアナ料理

  • 現地表記

    :Hineksa’ agigi(英語)

  • 概要

    :アチョーテの実で赤く炊いたごはん

イネクサアギギ

家にアチョーテ(アツエテ)の実があれば、グアムや北マリアナの筆頭の国民食と言える「レッドライス」を作ってみませんか。チャモロ語で「イネクサアガガ」や「イネクサアギギ」と言います。チャモロ人の心の誇りの、赤くてオイリーな炊き込みご飯です。現地ではフィエスタ(お祭りや法事やその他のことで人が集まること)で出される料理でもあります。このレシピは、水加減や油分の加減がバッチリうまくいき、美味しくてリピートしたくなるレシピが完成しました。上手く出来たときは米粒の1つ1つがツヤツヤして、噛んで心地よいごちそうです。

材料

4人分):

2合
ぬるま湯(※1)
200 mL
小1/2
アチョーテ(※2)
大1
玉ねぎ
1/3個
サラダ油
大2
適量(※3)
  • ※1:ぬるま湯の温度は50℃くらいがよいです。一口飲んでみて「熱いけれども飲めない温度じゃないな」と思えるくらいの温度です。
  • ※2:アチョーテはベニノキの実で、例えばフィリピン食材店で「アツエテ」の名で売っています。
  • ※3:水は炊飯器の目盛りの1.8合の高さになるよう最後に加えます。

調理時間

:2 時間(米の吸水を1時間とした場合)

作り方

  1. 米を研ぎ、夏は40分以上、冬は2時間以上、水(分量)に浸ける。
  2. その間にぬるま湯を用意し、塩とアチョーテの実を入れ、30分間以上浸けてから、指で丹念にこすって赤い色を落とす。
  3. 玉ねぎを細かいみじん切りにする。
  4. 米をザルにあげ、フライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、玉ねぎを炒め、玉ねぎが透明になったら米を入れ、油がまんべんなく米にゆきわたるように炒める。
  5. 炊飯器の釜に炒めた米を入れ、アチョーテから出た赤い液体を茶漉しで漉しながら入れる。
  6. アチョーテの実に水を少し足し、できるだけ赤い色を落としながら、その水を炊飯器の目盛りの1.8合の高さまで入れる。
  7. 釜の中を混ぜ、急速炊飯モード(なければ通常炊飯モード)で炊く。
  8. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • アチョーテがない場合、代用になる材料がありません。ビーツの赤は違うしトマトを入れるとトマト味がついてしまう。それでもアチョーテなしにレッドライスを作りたい場合は、食紅に頼るしかないでしょう。
  • アチョーテの実から赤い色素を落とす作業は割と時間がかかるのですが、落とせば落とすほど良い赤が出るので、丹念に行います。

Tips about cuisine

  • 「イネクサアギギ」のチャモロ語(北マリアナの公用語)の綴りは「Hineksa’ agigi」。
  • 「Hineksa」(イネクサ)は炊いたごはん、「Agigi」(アギギ)は赤の意味である。よって「Hineksa’ agigi」(イネクサアギギ)は「赤いごはん」の意味になる。
  • チャモロ語の標準語では「赤」は「Agaga」(アガガ)である。「Agigi」(アギギ)はロタ島で確認した呼称であり、これがロタ方言か北マリアナ方言かは不明。


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