ムタファヤ

  • イエメン料理

  • 現地表記

    :مطفاية(アラビア語)

  • 概要

    :魚の濃厚トマト煮

ムタファヤ

イエメン料理のムタファヤは、アデンを中心とする南部イエメン発祥の、濃厚な煮込み料理です。イエメン南部は東西に長い海岸線をもち、各都市で魚料理がよく食べられていて、ムタファヤは魚で作られることが多い料理です。イエメンに行ってイエメン料理を食べると驚きます。香辛料/スパイスの使い方が素晴らしくて、食材を極めて美味にする秘伝のアイディアが詰まっているからです。紛争が続くイエメンは近年殊に旅行者を排斥するようになってしまいました。でも私は、このページのように、イエメン料理の素晴らしさと、素晴らしい食文化の伝播のために、これからも頑張ろうと思います。トマトが濃厚でお魚が美味しくて、ごはんにもパンにも(人によっては冷えた白ワインにも)合う料理です。

材料

2人分):

白身魚の切り身(※1)
200g
レモン果汁
大1
小1/2
クミンパウダー
小1/2
こしょう
小1/2
粉末唐辛子(※2)
小1/4
じゃがいも
1個
玉ねぎ
1/2個
にんにく
3かけ
トマト
1個
ピーマン
1~2個
鷹の爪
1本
サラダ油
大3
メティシード(※3)
10粒
ハワイジュ(※4)
小1
トマトペースト
大2
マギーコンソメ(※5)
小1/2~1
  • ※1:種類は問いません。写真ではサワラを使用しました。
  • ※2:赤い唐辛子を乾燥粉砕させたものならば種類を問いません。ただしものにより辛さが異なるので、辛いのが苦手な場合は使用量を少なくし、最後に調整するとよいです。
  • ※3:メティはフェヌグリークとも呼ばれるものです。粒状のものを使っていますが、なければパウダーでもよいですし、省いてもよいです。
  • ※4:ハワイジュは市販されていないので手作りのものです。代用は黄色いカレー粉です。
  • ※5:マギーコンソメは1cm角のキューブ状のものを1個使用しました。

調理時間

:40 分

作り方

  1. 魚の切り身を50gずつくらいにカットしてボウルに入れ、レモン果汁、塩、クミンパウダー、こしょう、粉末唐辛子を加え、軽く混ぜて魚にまんべんなくまぶす。
  2. じゃがいもの皮をむいて2cm角切りにし、玉ねぎとにんにくをみじん切りにし、トマトを2cm角切りにし、ピーマンはヘタと種を除いて粗いみじん切りにし、鷹の爪を小口切りにする。
  3. 小さめのフライパンにサラダ油を入れて熱し、メティ(フェヌグリーク)シードを入れて1分加熱し、魚の切り身を入れて両面を焼き、表面に火が通ったら小皿に取り出しておく。
  4. 同じフライパンに、じゃがいも、玉ねぎ、にんにくを入れ、軽く炒め、火を弱めてフタをして5分ほど待ち、じゃがいもにある程度火を通す。
  5. フタを外し、緑ピーマン、ハワイジュパウダー(またはカレー粉)、トマトペースト、トマト、マギーコンソメ、唐辛子、水、最初に魚をマリネした漬け汁を入れて混ぜ、とろっとソース状になるまで煮詰めていく。
  6. 味見をして、塩加減、辛さ加減、酸味などを好みに調える。
  7. 魚を入れ、魚に火が通るまで加熱する。ソースの上に乗せるだけでも、ソースを絡めてもよい。
  8. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 仕上げに小ネギの小口切りやイタリアンパセリのみじん切りなどを散らしてもよいです。
  • マギーコンソメがない場合、鶏がらスープの素などでも代用できます。

Tips about cuisine

  • 「ムタファヤ」のアラビア語(イエメンの公用語)の綴りは「مطفاية」。
  • 「ムタファヤ」はこの料理法の名称で、おそらくは濃厚ソースで絡める料理を指す。
  • 「ムタファヤ」は英語アルファベットでは、Mutafayyah、Mutfaiyh、Matfaiyaのように綴られる。


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