サルーナ

サルーナ

遊牧民の暮らすアラビア半島には「マラック」という、肉や骨の旨味をスープに引き出す文化があり、「サルーナ」は今は石油で裕福なガルフ諸国でよく呼ばれる名称で、農耕アラブとの接点から、いろいろな野菜も入るようになった、・・・こんなあたりが私の「サルーナ」に対する認識です。ガルフ諸国(ペルシャ湾岸のアラブの国々)では家庭の昼食の定番と聞きました。サルーナは別名「ラッハムマラック」(肉入りスープ)とも言います。余ってもよいくらいたっぷり作る、くらいのほうが美味しく出来上がる気がします。

材料

8人分):

玉ねぎ
1~2個
にんにく
3~4かけ
サラダ油
大1
2 L
骨つき羊肉(※1)
8切れ
トマト(※2)
1~2個
にんじん
1~2本
じゃがいも
4~5個
乾燥レモン(※3)
輪切り2枚分
クミン(※4)
小1/4
シナモン(※4)
1かけ
ターメリック(※4)
小1/4
ナツメグパウダー(※4)
小1/4
コリアンダー(※4)
小1/4
小2
パクチーの葉
少々
  • ※1:冷凍マトンは骨付きのものが美味しいです。私はネット通販で安く買って冷凍庫に置いています。
  • ※2:生トマト2個のかわりにトマト缶1つ(400 g)でもよいです。
  • ※3:乾燥レモンは現地の必須アイテムなのですが、乾燥品がなければ生レモンスライス1つでもよいし、日本で流行った塩レモンを1切れ入れてもよいです。なければ入れなくてもよいです。
  • ※4:現地では「ベサル」(Bezar)というスパイスミックスをよく使います。クミン、シナモン、ターメリック、ナツメグ、コリアンダーなどが入ったミックスなので、これらを単品で持っている場合は少しずつ加えるとよいです。なければガラムマサラを小1、あるいはカレー粉を小1などで代用できます。

調理時間

:1 時間

作り方

  1. 玉ねぎとにんにくを粗みじん切りにする。
  2. 鍋に油を入れ、玉ねぎとにんにくを入れて中火でしばらく炒める。
  3. 鍋に水を入れ、冷凍マトンを入れ、火を強めて沸騰させる。
  4. にんじんとじゃがいもの皮をむき、2 cmの角切りにして鍋に入れる。
  5. トマトは粗く刻んで汁ごと鍋に入れる。
  6. ドライレモン、スパイス各種、塩を入れて、フタをして1時間弱火でことこと煮る。
  7. 味見をして、塩加減や香辛料の加減を好みに調える。
  8. 器に盛り、好みでパクチーの葉を散らす。
  9. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • もとはアラビア半島の砂漠の料理で、骨と肉の旨味がベースになります。よって骨付き肉を使うと現地の味に近くなります。
  • 玉ねぎとにんにくを炒めるときは、火加減を弱めにして放置する感じでよいです。
  • トマトの皮はむかなくてよい。
  • 乾燥レモンの作り方は、ルーミのページを参照。
  • 伝統的には野菜は少ない(あるいは入らない)料理なので、写真のように具だくさんにしなくてもよいです。
  • 現地では炊いた米と一緒にいただくことが多いです。

Tips about cuisine

  • サルーナのアラビア語(クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、オマーンの公用語)の綴りは「صالونة」。
  • より広域の国々で「マラック」と呼ばれる料理が、これらガルフ諸国では「サルーナ」と呼ばれている。


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